煮込み料理には軟水?硬水?

煮込み料理には軟水?硬水?


皆さんは料理をする時に水を使い分けているでしょうか?料理をより美味しくしたいのであれば軟水、硬水のように使い分けるのがおすすめです。ちなみに、軟水とはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が少ない水を指します。反対にこれらのミネラル分が多い水を硬水と呼びます。
ここでは、煮込み料理に適した水を説明します。

硬水について

硬水はヨーロッパの水に多く、日本では関東地方の一部や琉球列島といった南西諸島に見られます。日本のほとんどの水は軟水で、水道に硬水を供給する沖縄本島では、硬度を下げる処理を行っています。詳しく説明すると、琉球石灰岩地層なので、河川や地下水には自然とカルシウムが増えて硬度の高い水になります。沖縄県企業局では、平成15年浄水場内に硬度低減化施設を導入したことで、水道水でも硬度を下げた水を給水できるようになりました。水に含まれるミネラル分が多ければ多いほど、口当たりが重くクセが強くなるため、ミネラル豊富な硬水は軟水よりも飲みづらいのが特徴です。

また、マグネシウムなどの成分は体内に吸収されにくく、人が摂取すると大腸に長い間留まるため水の吸収を妨げます。すると、腸内に水分が溜まるので下痢を引き起こします。しかし、硬水でも飲用に適しているものもあり、水に含まれるミネラルを補給するために、コントレックスのように飲料として販売されているケースもあります。

硬水の働き

お肉を使った煮込み料理に使うと、余分なたんぱく質などを灰汁として抜くこと、お肉を柔らかくしたり、臭みを消したりする働きがあるため、肉料理やスープストック(洋風だし)などに向いています。さらに、糊化を抑えられるためパスタを茹でる時に塩を加えなくてもアルデンテに、じゃがいもの場合は煮崩れしにくくなり、お米の場合はかたく炊き上げられます。

ポトフなどの煮込み料理

お肉の旨味成分が水に溶け出さず、ミネラルが臭みを灰汁として出すため美味しく作ることができます。

お肉を使ったスープ

硬水に含まれるミネラル分の働きによって、灰汁や臭みを取り除くことができるため、旨味成分豊富なスープを作ることができます。

コーヒー

深煎りのエスプレッソなどに、硬水を使うと渋味成分がカルシウムなどのミネラルと結合し、渋味・苦味を除くため、まろやかさとコクが増します。コーヒーメーカーで硬水を使うと、硬水に含まれるカルシウムが機械の中に溜まるので、定期的に掃除するようにしましょう。

鍋物

軟水だとお肉や野菜が柔らかくなり過ぎてしまい、特に野菜は歯応えを感じにくくなります。硬度300前後の中硬水を使うと野菜の適度な歯応えを残し、スープにお肉の臭みを移すことなく美味しく食べられます。豆腐がメインの鍋の場合、軟水を使うのが良いでしょう。豆腐を凝固させる「にがり」の主成分が塩化マグネシウムで、硬水を使うとかたくなってしまうからです。

チャーハンやピラフ

硬水に含まれるカルシウムが食物繊維を硬化させるため、パラパラに仕上げたいチャーハンやピラフに向いています。

硬水を使ったポトフの作り方

ポトフの作り方を紹介します。材料は以下の通りです。

  • 鶏もも肉:1枚
  • 硬水:1リットル
  • 人参:大1本
  • 玉ねぎ:大1~2個
  • キャベツ:4分の1個
  • コンソメ:1個
  • 塩・こしょう:少々
  1. 鶏肉を一口大に切ります。
  2. お鍋に硬水とお肉を入れて火にかけます。沸騰して灰汁が出てきたら取り除いてください。
  3. 灰汁を取り除き終えたら、一口大に切った人参とざく切りした玉ねぎをお鍋に加えて約15分煮ます。
  4. ざく切りしたキャベツをお鍋に加えて約5分煮込んだら、塩・こしょうで味を整えて出来上がりです。

まとめ

硬水に含まれるミネラル分がお肉のたんぱく質を灰汁として抜いたり、柔らかくしたりする働きがあります。そのため、煮込み料理には硬水を使うのがベストです。料理をする時に軟水と硬水で使い分けると、おいしく作れるのでぜひ試してみてください。

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