和食には軟水がピッタリなワケ

和食には軟水がピッタリなワケ


ミネラルウォーターはそのまま飲むだけという方が多いのではないでしょうか?水には軟水と硬水があり、硬度が低くまろやかな味が特徴なのが軟水、硬度が高く飲みごたえがあるものが硬水です。これらの水は、飲むだけでなく料理によって使い分けると、よりおいしさを引き出すことができます。
ここでは和食を作る時に軟水が適している理由を説明します。

軟水とは

水は大きく分けて、軟水と硬水に分けられます。これらの違いは水の硬度で、水に含まれるカルシウムやマグネシウムのミネラル含有量によって決まります。世界保健機構の定義において、硬度120以下のものを軟水と呼びます。外国の水と比べて日本の水は硬度が低いと言われています。そのため、日本人は慣れ親しんだ軟水をおいしいと感じると言われています。
また、日本の水道水は硬度80以下の軟水が多いとされ、日本において関東地方の一部、福岡県の一部を除く地域の水は軟水であることがわかります。これは、河川の流域面積が少なく、ミネラルの溶解が少ないため硬度が下がることにあります。

軟水の働き

このように、日本は軟水が主流の地域です。軟水には素材そのものの味を引き出す働きがあるので、軟水は和食に適しています。

ご飯

軟水を使って米を研ぎ、炊飯すると米の細胞が網目状になるため、ふっくらとしたご飯に炊き上がります。ちなみに、硬度50以下のミネラルウォーターを使うと、ふっくらとツヤのあるご飯に、硬度70度以上のものだと粒のしっかりしたご飯になります。研ぐ時に水分をよく吸収するため、炊飯する時の水と同じものが良いでしょう。

煮物

野菜と中心とした煮物がおすすめです。野菜を柔らかくし、本来のおいしさを引き出してくれます。

緑茶

軟水を使うことで旨味・苦味・色が調度良く抽出され、豊かで深い味わいとなるため万人受けする味になると言われています。

出汁

鰹節に含まれるイノシン酸、昆布に含まれるグルタミン酸といった旨味成分が程良く抽出されるため、やさしいおいしさを出すことができます。

コーヒー

コーヒーは硬水で淹れることが良いとされていますが、軟水でコーヒーを淹れると、まろやかさと酸味を引き出す特徴があります。浅煎りのコーヒーに軟水を使うと、豆の持つ香りが立ってさっぱりとした風味になります。好みで軟水を使うのも良いでしょう。

硬水を使うと・・・

ミネラルがたっぷり含まれている硬水を用いると、イノシン酸・グルタミン酸などの旨み成分が溶け出しにくくなり、さらに、ミネラル分がアミノ酸と結び付くため灰汁が出てしまいます。また、ご飯を炊く時に硬水を使うと米に浸透しにくく、かたくなってパサパサになるため炊飯には向いていません。緑茶の場合、旨味が抽出されにくくなります。

一番だしのとり方

和食には軟水が適していることがわかったところで、基本となる一番だしのとり方を紹介します。

  • 昆布
  • 鰹節
  • 軟水
  1. 乾いた布巾で昆布の表面をやさしく拭きます。
  2. お鍋に昆布と軟水を加えて約30分置きます。その後、弱火にかけてお鍋の底に泡が付いてきたら昆布を取り出します。
  3. 弱火から強火にして、一度沸騰させてから火を止めます。
  4. 少量の差し水をして、鰹節を加えます。
  5. 2分程置いたら、キッチンペーパーなどで出汁をこします。

まとめ

軟水は素材自体のおいしさを引き出すことから、和食に適しています。ミネラルウォーターに含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が、食材に作用するため、硬水の地域、軟水の地域のように、その土地に合った調理方法が発達したと考えられています。このコラムを参考に、出汁をとる時や炊飯する時は軟水を使ってみてください。

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